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CARRIER DEVELOPMENT

キャリア形成プラン

運命の出会い
〜人のありがたみを改めて感じる〜

もろおか眼科
諸岡 諭

  • キャリアを続けていく上で、どのような障害があったかを教えてください
  • その時にどのようなサポートを受けましたか
  • 今の勤務の状況や今後の勤務への希望を教えてください
  • 京大眼科で研修するメリットを教えてください
  • 後輩になられる方に向けて、アドバイスをお願いします

MESSAGE

京大眼科研修まで 〜研修のきっかけ〜

京大眼科教室に入るきっかけは、学生時代にさかのぼります。私は学生時代から「患者さんのQOLに関わる仕事がしたい」と思い、眼科に興味を持っていました。大学6回生の眼科教室説明会に参加した際、吉村前教授とお会いしました。教室説明会の参加学生はなんと私一人で、教授と二人でタクシーに乗り込み、食事に行きました。この時、お顔を覚えていただいたことが京大眼科研修につながったと思います。初期研修2年は母校で研修をしました。研修中他科の研修も考えましたが、一度話を聞いてみようと気軽な気持ちで京大眼科教室説明会に参加しました。説明会の途中、吉村前教授から「教室説明会に一人で来た君か」と言われ、京大眼科への研修を勧めていただきました。その後京大眼科研修とともに天理よろづ相談所病院への赴任の話しをいただき、迷うことなく研修しました。

研修とともに関連病院へ 〜異例のキャリア〜

研修と同時に天理よろづ相談所病院へ赴任しました。初期研修でも、ほとんど眼科を経験せずに赴任しましたので、ほとんど眼科の知識を持たず、一般病院で研修することになりました。しかも天理よろづ相談所病院シニアレジデントとして採用でしたので、4年間全科当直もやりながら、眼科の診療に携わりました。初め眼科診察の基本を身につけるまでは、かなり苦労し、挫折しそうな時もありましたが、多くの先生方のご指導により、4年間で多くの手術症例を経験することができました。

研究の楽しみを知った大学院 〜基礎研究室での奮闘〜

入局後大学で仕事したことがありませんでしたので、一度大学を覗いてみたいと思い、大学院生として大学に戻りました。大学は怖いところと思っておりましたが、良い意味で予想を裏切られました(今はもっとアットホームな雰囲気です)。大学院でしかできないことをしたいと思っておりましたので、2年目の途中から基礎の教室(形態形成機構学)にて研究させていただきました。研究はものすごく大変でしたが、幸い新規化合物の仕事で特許を取り、学位論文も仕上げることができました。学位を取得できたことはもちろん嬉しかったですが、一つのことをやり遂げるために日々実験打ち込んだ経験が、何よりも財産になったと思います。

京大眼科スタッフとして 〜進路について苦悩した日々〜

大学院卒業後はスタッフとして教室に残り、仕事させていただきました。緑内障外来やぶどう膜外来、変性外来を担当させていただいたため、様々な症例を経験し、緑内障手術も硝子体手術も行いました。また学生講義やポリクリ実習など、外病院では経験できない仕事もさせていただきました。
ただ仕事が慣れていくに従い、今後の進路のことでものすごく悩みました。そんな中、前教授退官に伴い、あと1年で異動することが決まりました。研究も好きでしたので、留学してもう少し研究したいという思いもありましたし、もう少し手術の腕を磨くため、たくさん手術ができる関連病院へ赴任することも考えました。

しかし家族のことや自分の将来の医師像を考えれば考えるほど決められずにいました。ある日大学前の新規医療テナントビルで眼科医師を探しているというお話を、教室を通して聞き、初めは何気なく聞いていたのですが、一つの選択肢と思い、ビルのオーナーにお会いしました。建物のオーナーは京大病院と連携できるような医師を探しているとのことでした。日頃外来診療を行っていて、連携できる施設の必要性を感じていましたので、ぜひ京大眼科教室と連携した医院を作りたいという思いを持ち、開業を決意しました。

開業へ 〜人のありがたみを改めて感じる〜

いざ開業する、と言っても、何からやればいいか全然わかりませんでした。多くの方のお力を借り、一つ一つ準備を進めていきました。準備をしていて思ったのは、人のつながりやありがたみです。大学時代に手術室との仕事や新規薬剤採用の仕事などをしていたため、多くの業者さんと知り合いになりました。大学時代にはただ薬や手術器具のことを教えていただく程度でしたが、開業にあたり融資や雇用など多くのことを教えていただきました。2017年8月に開院し、日々奮闘中です。

後輩の皆様へ

私のこれまでのキャリアを振り返ると、ふとしたことで、その後の人生が決まり、それが運命であるかのように感じます。もちろん苦しかったことや辛いと感じたことはありましたが、今はとても満足しています。
京大眼科教室に興味を持って、このページを見ていただいているのも運命なのかもしれません。ぜひ京大眼科教室で働いてみませんか?きっと5年後、10年後に京大教室に研修してよかったと思うことができると思いますし、そのために多くの先生がサポートしてくれます。研修お待ちしております。

  • 諸岡 諭 Satoshi Morooka
  • もろおか眼科
  • 信州大学(平成16年卒)