2025/6/6 - 6/7
第81回日本弱視斜視学会総会 第50回日本小児眼科学会総会 共同主催
平安神宮横のロームシアター京都とみやこめっせにて2日間にわたり現地開催のみで行いました。81回目にして初めての京大主催となりました。幸い2日間とも天気にも恵まれ、1065名に参加いただきました。会場は熱気にあふれ、立ち見がでるほどでした。テーマである「一期一会」の言葉通り、参加していただいた方の記憶に残る学会になったと自負しております。
特別講演では、ヘンシュ貴雄先生(ハーバード大学教授/東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構長)が脳の臨界期について世界最先端のお話をされました。会長招待講演では、長年研究を進められてきた松尾俊彦先生(岡山大学・学術研究院ヘルスシステム統合科学学域教授)が斜視の遺伝子研究について、矢ヶ﨑 悌司先生(眼科やがさき医院院長)が立体視の臨界期について講演されました。シンポジウムは「成人における上下回旋斜視の見極め」というテーマで、望月嘉人先生(兵庫医大)、中尾真也先生(京都大)、國見敬子先生(神奈川歯大)、大平明彦先生(若葉眼科病院)の4人による講演とその後の白熱した議論が行われ、座長の佐藤美保先生(浜松医大)と長谷部聡(川崎医大)のゴールデンコンビがまとめてくださいました。視能訓練士プログラムは南雲幹先生と長谷部佳世子先生がオーガナイザーでまとめられ、参加者があふれかえっていました。講習会は私の考えるベストメンバーの4人の演者、西川典子先生(旭川医大)、三原美晴先生(富山大)、四宮加容先生(徳島大)、彦谷明子先生(浜松医大)に斜視手術のアップデートということでお話しいただき、座長を根岸貴志先生(順天大)、後関利明先生(国際医療福祉大・熱海)にお願いしました。一般口演は32題と多めに設定し、議論が深まりました。ポスターも32題で、討論時間には人が溢れかえっておりました。
おもてなし企画としてのコングレスバッグは西陣織会館と長時間にわたって議論し、試行錯誤を繰り返して作り上げ、西陣織会館初の学会とのコラボバッグということで学会とのダブルネームの刺繍を織り込みました。好評だったと聞いています。
前日の理事懇親会(会長招宴)は京大眼科の送別会でよく使われていたThe SODOH東山京都で行いました。パワースポットの八坂塔の隣に位置しており、インバウンド等による雑踏の中の静謐を感じられ、食事もおいしく、大変満足していただきました。芸妓さん・舞妓さんによる舞いも盛り上がりました。大学院生の中尾真也先生と山本昭成先生には司会を担当してもらい、大阪大学の司会の下條裕史先生と三好真緒先生と協力して進行してもらいました。
京大からは学会賞の中川賞に中尾真也先生が選出され、若手プログラム支援賞には和田沙織先生と井岡修先生が選出されました。おめでとうございます。
個人的に奇跡を感じたのが、申し合わせたわけではなく、私の内斜視に関するNHKの放送が6/6の学会開催日と重なったことです。多くの方にお声掛けいただきました。
最後に、夢のような3日間をすごさせていただきましたのも10年前に吉村長久先生にお声掛けいただき、辻川明孝先生にご指導いただいた賜物と思います。この場をお借りして深く感謝申し上げます。そして参加いただいた1065名のみなさまの今後の発展を祈念しております。
(文責:宮田 学)