患者さんの視覚を守るのが我々眼科医の務めです
人は外界からの80%以上の情報を視覚から得ていると言われています。視覚が失われた時のQOL低下は計り知れないものがあります。
患者さんの視覚を守るのが我々眼科医の務めです。
視覚は眼球という器官で受容されます。眼球は小さな器官ですが、非常に多くの病気があることが知られています。日本眼科学会が発行している最新の眼科用語集には10000を超える用語が記されています。眼球はわずか直径2-3cmの器官ですが、結膜、角膜、水晶体、ぶどう膜、硝子体、網膜、視神経などの多くの組織から構成され、それぞれ独自の役割を持ちながら視覚を得るために機能しています。それぞれの組織に所見があり、病気が生じます。先人のたゆみない診療・観察・研究の蓄積によりこのような多くの病気・病態が発見されてきたのです。
京大眼科教室はこのような先人が得てきた知見を理解し、その上で、最新の検査・手術機器、システムを積極的に取り入れ、患者さんの視機能を守ることができるように努めます。エビデンスに基づいて標準化された治療を行うとともに、患者さん一人一人に最適の治療を提供すること目指します。患者さんの意向を充分にくみ取りながら、患者さんを中心とした医療を提供し、患者さん、ご家族に喜ばれる医療を実践していきたいと考えています。京大眼科教室は患者さん、地域の先生方から「信頼され、愛される教室」でありたいと思っています。
その上で、今、目の前にいる患者さんの治療にとどまらず、将来の患者さんの視機能を守ることができるよう、難治な疾患の病態解明、新規治療法の開発に努めます。また、当教室で研修する若い眼科医が患者さんに喜ばれる医療を実践し、患者さんの視機能の保持に貢献できるよう、知識・技術・創造力を持ちあわせた次世代を担う人材を育成していきます。